SBI CapitalBaseと株式投資型クラウドファンディング

SBI CapitalBaseと株式投資型クラウドファンディング


はじめまして。3月からSBI CapitalBaseへ入社した新人社員のファラロンです。


SBI CapitalBaseでは、ICOコンサルティング以外にも事業を展開するべく開業準備を進めております。その状況を新人の目線でお伝えします。

 

ICOを取り巻く仮想通貨市場の状況


昨今、ICOを始めとした仮想通貨を取り巻く環境は、資金調達をする発行体から見るとあまり望ましくない状況となっています。特に日本においては、「投資性を有するICO(※)」に対しては金融商品取引法(金商法)の適用を念頭にディスクロージャー制度を含む利用者保護の仕組みが検討されており、財務情報などの投資家に対して開示しなければならない情報のハードルが一層高まりました。

 

また、ICO銘柄を未上場株式と同様の扱いとし、個人投資家による投資に制限を設け、ICOを仲介する業者に対しても証券会社と同様の業規制を課すことが検討されています。それと同時に、金融庁はICO仲介業者に対して発行体の審査を義務付ける方針も検討しています。

 

これにより、シードマネーを広い市場から流入させることができるスキームとして期待されていたICOは、その利便性の裏返しとして存在する詐欺行為への対処厳格化によってブームの沈静化を余儀なくされました。

 

しかし、全くその可能性が潰えたわけではなく、金融庁をはじめとした規制サイドは、一旦締め付けを強めるものの、革新的なビジネス、ひいては経済の新陳代謝を高めることが期待されるICOを今後の資金調達方法の1つとして組み入れられるように慎重に議論を交わしています。

 

※ 仮想通貨交換業に関する研究会では、仮想通貨による出資を募る行為を規制対象とすることを明確化しました。

 

参考:金融庁 仮想通貨交換業等に関する研究会  報告書(PDF)

 

 

SBI CapitalBaseの近況

 

SBI CapitalBaseでは、ICOの規制動向・ニーズを踏まえ、成長可能性あるビジネスの実現と発展を促すために、資金調達方法を仮想通貨に絞ることなく柔軟に検討しています。その1つが「株式投資型クラウドファンディング“GEMSEE Equity”」です。

 

株式投資型クラウドファンディングは、いわゆる不特定多数の方々から広く資金を募るクラウドファンディングのうち、投資家へ株式を対価として付与する形態を指します。現在は、この株式投資型クラウドファンディングを行うプラットフォームを設立するため開業に向けた準備を進めております。

 

参考:日本証券業協会 株式投資型クラウドファンディング 制度概要

 

日本では、2015年5月の金商法の一部改正により、株式投資型クラウドファンディングが解禁され、2017年に国内初のサービスが開始されました。

 

【図1:株式投資型クラウドファンディングの統計情報】

株式投資型クラウドファンディングの統計情報

日本証券業協会のデータより筆者作成

 株式投資型クラウドファンディングは、株式という有価証券を扱う特性上、金商法の規制対象となります。この条件がサービス拡大における厳しいポイントとなっており、どの事業者でも簡単に始められるわけではありません。日本証券業協会や財務局との綿密なコミュニケーションを行いながら、ライセンスを取得することが求められるのです。それは弊社も例外ではなく、現在サービス設立の環境づくりとともに、この手続きを進めております。

 

株式投資型クラウドファンディングとは

 

上記では、主に弊社の取り組みについてご説明しましたが、ここでは株式投資型クラウドファンディングというものがどのようなものなのかを簡単にご説明します。

 

制度の趣旨は、シード・スタートアップ期にある企業に対して、円滑にリスクマネーを供給することです。当制度はリスクマネーの供給により、資金調達の間口が広がることで、資本市場の活発化に資することが期待されています。クラウドファンディングの基本的な仕組みは、シード・スタートアップ企業のプロジェクト運営に必要な資金を、インターネットを介して不特定多数の方々から少額ずつ集めるというものです。

 

クラウドファンディングには複数の形態があり、「株式投資型」は、投資のリターンとして当該企業の株式を受け取ることができるものを指します(その他にも、リターンのない「寄付型」、製品やサービスを対価とした「購入型」、金利を受け取る「融資型」などがあります)。

 

「株式投資型」の特徴として、未上場株を扱うため現金化が難しい反面、IPOやM&Aといった株式に市場価値がつくタイミングにおいて大きなリターンを獲得できる可能性があるといえます。ユニコーンと呼ばれるベンチャー企業が珍しくなくなってきた今日においては、今後の成長性が期待される分野でもあります。

 

参考:【社長BLOG】ユニコーンの成長と資金調達について 

blog.sbicb.co.jp

 

SBI CapitalBaseという組織

 

ここまで、SBI CapitalBaseのビジネス動向をお伝えしてきました。入社して間もない私ですが、今後の成長性に期待が高まる一方です。次に、そんなSBI CapitalBaseがどのような会社なのかを新人の目線でお伝えしたいと思います。


まず、驚いたのは社員が総じて若く、さまざまな業務を経験した方が在籍していることです。しかも、ほとんどが若手で構成される組織体制ですが、ビジネス企画から規制サイドとのコミュニケーション、Webサービスの設計まで少ない人数で滞りなく進めています。

 

そんななか、忙しそうな雰囲気を感じながらも入社したてで右も左もわからない私に、社員の皆さんすべてが丁寧かつ簡潔に業務指示やアドバイスをくれました。いわゆる縦割りの制度や殺伐とした指示系統などは存在せず、みんながフラットに真剣にビジネスに向き合っています。

 

また、社員のみなさんはマルチタレントな方が多く、成長意欲が非常に強いと感じています。自分のスキルセットを惜しみなく発揮しつつ、さらなるスキル獲得を目的に日夜活動されているそうです。仕事とプライベートのオンオフも明確で、自分に合った生活を送れるのも非常に魅力的です。

 

そんなベンチャーマインド全開な社風ですが、私も早く会社の力になれるように日々研鑽を積んでいこうと思っています。

 

まとめ

 

仮想通貨に関わる資金調達が困難になるなか、新しい資金調達を求める声も高まってきており、弊社の構想する資金調達プラットフォームにも追い風となっています。10年前と比較し、ベンチャーの起業はハードルが下がり、身近になりました。あわせてITシステムの発展を受け、創業初期にかかるコストは劇的に低下し、起業リスクも相対的に低下しています。ビジネスモデルも多様化しており、ファイナンス手法も伝統的な商品に捉われず、ニーズに沿ったものを提案していく必要があるかと思います。弊社の構想する資金調達プラットフォームの存在は一層求められてくるのではないかと思います。